雁木戦法の復権⑥~実戦編~

 


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再掲。図は△65歩まで

以下の手順

▲同桂△78金▲同銀△55金▲34歩△同銀▲34飛車△同飛車▲55角△33歩


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ここまで終始一貫強気の連続だった私。しかし、△65歩に対して弱気の虫が囁いた。直観は▲33角成だったが、安全に勝ちたくなり▲同桂を選択。これが判断ミスで、技巧も推奨は▲33角成だった。角を切れば△65歩の一手が攻めにも守りにもきかない、中途半端な手になることに気づいてもらえるだろうか?一瞬のチャンスを逃し、ついに残り時間は2分を切った。

 

後手は私の一瞬の隙を見逃さなかった。このタイミングで△78金が絶好。▲同銀に対して△55金と中央を死守。なんと87の金が55にワープした計算になっている。

「やっぱり角を切るんだった」軽い目眩と後悔を感じながら、意を決して▲34歩。△66金と角を取られても、▲33歩成と踏み込んで勝てそうだ。

それを察知して△同銀。残り1分47秒。心臓の鼓動がどんどん早くなる。貴重な持ち時間から10秒を使い、祈るような気持ちで▲34飛車。技巧もこの手を推奨で+400。「頼むからこれで寄ってくれ」そんな気持ちだった。飛車を切ったらもう後戻りはきかない。△同飛車に▲55角と金を取りながら天王山に角が躍り出た。勝てそうな手応えを感じた矢先に、ノータイムで△33歩。残り時間はお互い1分30秒で並んだ。本局はここからがハイライトである。私は、最後の長考に入ったのだが…

次回、最終回。続く