加藤一二三先生(ひふみん)講演会当日②「直感と閃き」

続いて、「ノーナレ」と「ETV特集」について話が及んだ。どちらも大好評で大変喜んでいるとのこと。

その中で一番感謝している場面は、行き詰まって、洗礼を受けて打開した所が一番良かった。

そう話される加藤先生の表情は実に力強かった。

そこから話題が転換し、今度は升田先生と大山先生のエピソードへ。

「私は長年にわたり、升田先生から励ましを受けてきました。私が12歳の時、板谷先生と対局している所を升田先生が見て一言。「この子凡ならず」一局見ただけで、私の才能を見抜いた升田先生はやはり天才だと思います」

升田先生の鋭い眼力は流石だ。そしてまた言葉がいい。短い言葉に全てが込められている、私はそう感じた。

さらに大山先生からは「大天才」と言われ、あの大山先生が言うんだからこれは信用していいんだなと。←満面の笑み

一瞬で会場がドッと沸いた。さらに嬉しそうな加藤先生。いよいよエンジン全開である。

「私は直感で浮かんできた95%は正しいと思っています」

直感の話しだ!思わずペンを持つ手に力が入る。95%ってすごいな、メモを取りながら率直にそう感じた。

ちなみに大山先生は85%、羽生先生は70%とおっしゃられたそうだ。加藤先生の身振り手振りと共に、話は続く。

「直感で浮かんできた手と後から浮かんできた手で、どちらを指しても成功しそうな時は最初に閃いた手を選ぶようにしています。そして勝っています」さらに一言。

「パッと浮かんだ手は無心です。将棋は閃きが大事なんです

閃きが大事、という所を加藤先生は特に強調された。

これを聞けただけで、今日は来てよかった。

メモに目を落としながら、自然と頬が緩んだ。

続く