歩っかる将棋ブログ

2024年から山形県天童市を中心に将棋の活動を再開しました。将棋大会の様子や自分の実戦を紹介しています。

天童支部タイトル戦➁

前回の天童支部タイトル戦①の続きです。

5回戦 対O氏

4回戦はE君の右四間飛車+エルモ囲いをノーマル四間飛車で受け止めて勝ち、最終戦を迎えました。O氏は学生大会や一般大会でも活躍されている強豪です。

O氏が勝てば全勝で挑戦確定、私が勝てば4勝1敗で複数名が並ぶ状況でした。

25の歩をどう守るかが焦点。

先手O氏の向かい飛車穴熊に厚み重視で銀冠を選択。今、先手が▲36金と進出して25の歩を狙ってきたところです。対して後手は△24角と上がって▲25金をけん制します。

次に△33桂と跳ねれば万全の構えだが……

ところが、先手は構わず▲25金と進出。46の歩が浮くので出にくいと思っていたのですが、大丈夫との判断でしょう。お互いの主張がぶつかります。先手が▲25金と強気にきた以上、こちらも引くわけにはいきません。一気に決戦です。

棋は対話。後手の△24角に悪手の烙印を押しにきた。

▲25金以下は、△46角▲47歩△28角成▲同金△33桂▲26金△35銀

駒損だが、厚みで対抗。先手玉も薄い。

角と金の交換で少し悪そうですが、先手玉も薄く2筋に後手の歩が使える形なので先手も神経を使う展開です。

先手の77角と66銀が重いので、まだまだ難しくチャンスはある展開と思っていました。△35銀以下は、▲68角△86歩▲同歩△26銀▲同歩△22玉▲27銀

鍛えの入った一着。先手陣が引き締まった。

先手は▲27銀で陣形を補強しながら2筋を補強します。ここが本局の勝負所で腰を落として考えましたが、大局観を誤まりました。▲27銀以下は、△65歩▲57銀△66歩▲同銀△62飛

疑問の組み立て。後手は飛車を切れない。

後手の△66歩から△62飛車が疑問の構想でした。△66歩に変えて△58金くらいでもたれておけば難しかったようです。△62飛に対して▲15歩と突かれて事の重大さに気づきました。角を重ねるラインが受かりません。

鋭い着眼点。斜めのラインが受けにくい。

▲15歩以下は、△同歩▲12歩△同香▲13歩△同香▲46角

後手しびれ。駒損が広がる展開に。

かなり形勢を悲観しており、ここでは諦めていました。しかし、O氏はまだまだ難しいと思っていたようです。実際、ここが最後の勝負所でした。▲46角以下は、△35歩?▲91角成△34金▲39香

下段の香に力あり。先手陣の嫌味を解消する絶品の香車。後手は勝てない。

▲39香の利きが素晴らしく流れが一気に先手に傾きました。以下はO氏の的確な攻めに土俵を割りました。少し戻って検討してみます。

再掲。図は▲46角まで。ここは後手に勝負する順があった。

▲46角と打った手に対し、△35金で難しいと思っていましたと感想戦で言われ愕然。全然見えていませんでした。検討してみると確かに難しいのです。

諦めが敗因。まだ後手にもチャンスはあった。

△35金以下は、▲91角成△25歩と指せば先手の穴熊の1、2筋に手がついていて大変でした。こちらはもう少し粘り強く指す必要があったことと、「諦め」が早かったのがまずかったです。

先手も神経を使う展開に。難解。

終結果は3勝2敗でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。