毎週木曜日に天童将棋交流室で開催されている天童プロ棋士育成教室に行ってきました。熊坂学六段と天童支部会員の指導のもと、少数で活動しています。
今回はT君との対局を紹介します。
私が先手で今▲26角と活用したところです。46歩を突く形も指したことがあるのですが、今回は27飛車の横利きで後手の飛車に対抗することにしました。
ここで後手は軽く△45飛車。
後手の飛車が狭いので指しにくいかと思っていたのですが、浮かれてみると困っていることに気づきました。ここで思わしい手が見つからず、長考になりました。
本来は▲26角と出る前に想定できる局面なので、読み抜けが相手に分かってしまいます。持ち時間の大半をつぎ込み、不本意ながら決戦策に出ることにしました。
△45飛車以下は、▲35歩△44角▲24歩△35角▲23歩成△26角▲同飛△47飛成
▲35歩からの動きはやや無理気味に思えましたが、こう進んでみると居飛車だけ桂馬が取れそうなのでまずまずかもしれません。
△47飛成以下は、▲32と△56歩▲同歩△57歩▲21飛成△58歩成
先手は桂得を果たしたものの、79の銀がと金で削られそうです。ここではお互い秒読みに入っており、次の手を必死に考えました。
候補は、▲11竜とさらに駒得を広げるか、もしくはじっとと金を活用する▲42と。しかし、後手のと金に対して先手のと金は遠いように感じて断念しました。
そこで、ふと閃いたのが▲48歩と打つ手です。竜とと金のどちらでも取りずらいかと思っていたのですが……
△58と以下、▲48歩△67竜!
竜を切られる手が全く見えておらず、一気に形勢が苦しくなりました。78の金が囲いから離れるのも痛いです。
△67竜以下、▲同金△69と▲11竜△46角
角とと金が連動しており、先手陣は補強が難しい形です。後手だけ5筋の歩が切れているのも大きく、再度の垂れ歩や51歩の補強がききます。
以下粘ってみたものの、着実に差を広げられて受けがなくなりました。
本譜の代案としては、△45飛車と浮かれたところで▲56歩と突く方が良かったかもしれません。
これなら十分互角に戦えそうで、これからの展開と言えるでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。