回り道~3度の飯より将棋が好き♪~

将棋のエッセイや戦術、私の日常について綴っています。

大山杯・アマ王将南東北予選④

感想戦の前に、先に結果を事務局に報告。
師匠のH先生は、
「お~勝ったか!」と笑顔で言った後に、
「よほど明日運営がやりたくなかったと思われる」
とニヤリ。思わず苦笑い。
そこに県内屈指の強豪Y氏が現れ、結果を知って絶句。
少しだけ間があり、ボソッと一言、
「よほど運が良かったんだね」

手荒い祝福?を受けた後、感想戦が始まった。
ものすごく悔しいはずだが、N氏の態度は終始立派だった。「最後の△67角成では△22玉と迷ったんですが…」ずっと平静だったN氏が、初めて悔しそうな表情を見せた。自分も何度も逆転負けを喫しているので、その心情は痛い程分かる。
「そう指されていたらやはりこちらが負けてそうですね」私は静かに、小さく頷いた。
一礼をして感想戦が終了。
ちなみにN氏は、翌日の有段者の部で53人の猛者との勝負を勝ち抜き、見事に4位入賞を果たした。

私は他のブロックよりも一回対局数が少ないので、他の強豪の対局を観戦。
皆一様に迫力があり、独自の型を持っている。
対抗形も多く、特に中飛車の人気が高かった。
「あれは…」
一人の強豪に目がとまった。体からオーラが出ている。誰だろう…ん!?この名前は…
瞬時に記憶が甦った。急いでトーナメント表に駆け寄る。あ!声にならない声をなんとか飲み込む。
県内屈指の強豪Y氏に勝って、代表決定戦に臨んでいるではないか。
私は側に張り付いて、対局を観戦することにした。
局面は振り飛車から優勢に進めていたが、丁寧に時間を使っていた。迎えた終盤。
どうやって寄せの構図を描いているのだろうか?
一瞬の出来事だった。あっという間に相手玉に必至がかかった。これはあまりにも次元が違いすぎる。
だが、同時に明日、対局してみたい!!!
燃える感情がふつふつと湧いてきた。
興奮と衝撃と共に帰途についた。

「もう15年前か…」
就寝前。大会パンフレットの歴代優勝者を見ると、県勢の覇者は2003年のN氏まで遡ることになる。
その時のN氏の強さは今も語り草だ。
それにしたっていくらなんでも明日のこの面子は、と思う。超強豪ばかりだ。
県勢の勝ち残りは、山形のスーパーレジェンドS氏、山大のスーパーエースH氏、山形のスーパー中学生のM君、今は他県だが、スーパー安定感抜群のO氏。そして、私、スーパー…あれ?俺だけ何もスーパーがつかない笑
まあ、明日勝ってスーパーになりゃあいいだけだ。
ニヤリとした途端に眠気が襲ってきた。

翌朝。スーツに身を包み気合いを入れる。
上着を羽織ながら、スーツ着て勝った試しねーんだよなぁと苦笑い。
Perfumeの無限未来を聴きながら会場到着。
今日も選手と運営を兼務。会場準備をしながらも、作戦を考えていた。
いよいよ抽選。若い番号順なので、私からくじを引く。
直観で引いた番号は「1」
あ、これは1位になる、優勝の意味だなと本気で思い込む。
全員格上だが、とりあえず気持ちだけは負けないよう奮い立たせる。
抽選が終了、そして初戦の相手は…
なんと昨日対局を熱望したあの方だった。
「ありがてえ、そうだ!俺はスーパー持ってる男だ。俺には運の良さという武器がある。」
全てをプラスにとらえて着席。再度気合いを入れる。
対戦相手は元奨励会三段の方だ。
振ります、とはっきり私に告げ、振り駒。
ずいぶん長いこと振るんだなと思いつつ、じっと眺める私。
「と金が3枚です」
その言葉に緊張が走る。先手か…
本田先生の対局開始の合図と共に一礼。
全てを、全てを出しきる。そう固く心に誓い、ゆっくりと角道を開けた。

大山杯・アマ王将南東北予選③

あれ、確かこの方は…
抽選の結果、相手は岩手のN氏に決まった。
今年、秋田の大仙で行われた将棋大会の岩手代表だった選手だ。その時はブロックが別だった為、対戦はなかった。
さーて、戦法はどうすっかなぁ。
ぼんやりそんな事を考えていると、談笑中のあべしん君と今は他県で活躍中のO氏を発見。2人とも流石の連勝通過である。
「岩手のN氏とやったことある?」
いえ、と一拍おいてO氏が口を開いた。
「やったことはないんですけど、大学の東北大会で優勝してましたね」
なぬ!Σ( ̄□ ̄;)
うへー、聞くんじゃなかったぜ。そんなに強い人だったのか…
すると、あべしん君が
「まあ、でもここまで来たら誰と当たっても、ね。なんとかするしかないっす。」
O氏も横でしきりに頷いている。
うん、確かに。その通りだ。
全ては自力。そう自分に言い聞かせた。

定刻になり、席に座る。
振り駒の歩を取りながら、それにしてもでかい勝負だよなと思う。
①勝てばベスト16で翌日の決勝トーナメント進出。全国の強豪と再びあいまみえる権利獲得。
②宿泊補助費として一万円ゲッチュー。ブラックジャック大先生並に金にがめつい自覚があるので、なんとしてもほしい笑
③運営からの解放(*´∇`*)明日選手になれば、対局中のみは選手に専念できる。負けたら丸1日運営専念でござる。もしかしたらこれが1番でかい!?笑

そんな事を考えつつ、先手こいよ!!と念じながら
振り駒。先手を引く。ラッキー。
お願いします、と一礼しながら絶対勝つ!!と気合いを入れる。
今までは大一番では、必ずといっていいほど四間飛車穴熊を選んできたが回避。最近は完全にお蔵入りである。
というわけで、選んだのはノーマル三間飛車
これに全てを託した。
序盤。N氏の指し手が早いのなんの。しかも工夫全開の駒組である。対して私は慎重に小刻みに時間を使う。迎えたのがこの局面。
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ガーン、銀冠に組めない…
こっちはもうやる手がないのに、後手はやりたい手が山ほどある。思わず長考に沈む。
▲88飛車を考えたが、備えられて効果は薄そうだ。あーあ、こりゃあ作負け(作戦負け)確定だなぁ。諦めてぼんやり局面を眺めていたら、突然閃いた。これ、もしかして▲55歩突けるんじゃね?
丁寧に確認作業を繰り返す。やっぱりいけそうだ。
確信をもって力強く▲55歩。自然と駒音が高くなった。今までノータイムだったN氏の手がパッタリと止まった。手応え十分である。
以下、快調に進めて▲59飛車と引いたところ。
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角と銀が捌けた上に66の銀を宙ぶらりんにさせて、勝ったと思った。これはまじで勝てるぞ、と。
後手はここでうまい手の入れ方がない。黙っていると▲88角のレーザービームで試合終了である。
N氏は長考して△67歩。あれ、これには▲88角が成立するんじゃないの?
もう一度、よーく確認。
ここで失敗したら角を手放すだけに、代償がでかすぎる。自信を持って▲88角と着手。ノータイムで△68歩成。銀の処置どうすんだべ?と思いながら▲56飛車。手が交錯する勢いで△67と。
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あれσ( ̄∇ ̄;)?あれれσ( ̄∇ ̄;)?←本日2回目笑
ここにきてうっかり病が再発。顔面が紅潮した後に、一気に血の気が引いた。
俺の大山杯が終わった…あまりにも痛すぎる、痛恨すぎる見落とし。飛車と角が両方取られてしまいそうである。あんなに確認したのに、なぜか△67とがエアポケットに入っていた。
苦しい長考に沈む。
「そこは考える場面ちゃいまっせ!!」
魚鱗さんの叱責が聞こえてきそうだ。
悪くなってからは最善手は存在しない。さて、どうしたものか…
苦慮の末に▲54歩を選択したが、これが形勢をさらに悪化させた。そこから数手進んでいよいよ苦境に立たされたのがこの局面。
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飛車に続いて、角ともお別れの時がきたようだ。
左右の大砲を失って、攻めが切れる恐れが濃厚になってきた。▲33角成△同玉に▲45桂馬打。
本当は▲45桂馬と跳ねたいのだが、△同金~△55角で勝てないと判断。温存しておきたい桂馬を使わざるを得ない事情があった。
残りは銀2枚。
「やべー、まじでやばすぎる。攻めが切れる」
内心はびくびくしていたが、雰囲気だけは自信ありげなふりをする。
さて、この王手に対してどこに逃げるのが正着か。
N氏が長考に沈んだ。序盤からずっと早指しだったのでまだ時間に余裕がある。
だが、なかなか指さない。それどころか、いやあと小声で呟き呻き始めた。実はまだ難解なのか?
△44玉とは上がりづらいと思った。なんとなく△22玉の予感。これには▲33銀と決めて狭い方に追ってどうか。まだ完全に負けとは言えなさそうだ。
ドキドキしながら待っていると、スッと△42玉。
え!?これならいける!!以下、必死に食らいついたが…
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一歩がない!!!!!!!!!!!!
ここで歩が1枚あれば▲55歩で竜を取ることができるのに…俺に歩をくれ!!!!!!今なら1枚10000円でも買うぞ!!!!!!←宿泊補助費全額笑
喉から手が出るほど、地団駄を踏むなどの格言が頭をかすめてゆく。どこかに、どこかに歩は落ちてないのか!!!!…全身全霊をかけて、全てを尽くしたが手段は見つからなかった。29秒のブザー音と同時に▲33桂馬成。ふにゃっとした諦めの手つきだった。負けだ。もうどうにもならない。今度こそ負けになった。だが、ここで勝負は終わらなかった。あれ…?また難しくなってる…
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甦る可能性がある。秒読みに追われながら不思議な感覚に包まれていた。この将棋…
すると、隣で練習将棋を指していた中学生達の1人がこう言った。
「この将棋、負ける気がしないんだよね」
それだ!!もちろん自分の将棋に対してだろう。
だが、俺も負ける気がしないんだよね、なぜか。
そう感じると一気に気迫がみなぎってきた。
絶対になんとかする!
そして奇跡は起きた。
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ここから、△57角成が敗着。
なんと後手玉に詰みが生じていた。▲41飛車成△22玉。ここで最初は▲47金しか見えず、負けを覚悟した矢先に突然▲33金が閃いた。
この時の驚きと興奮は筆舌に尽くしがたい。
最後の最後に勝ちが転がり込んできて終局。
お互い呆然。端から見たら、どちらが勝者か分からないような雰囲気だった。
とりあえず全力は出しきったぞ…
朦朧としながら安堵の気持ちがゆっくりと込み上げてきた。

大山杯・アマ王将南東北予選②

いよいよ対局開始。
初手を指すまでの心地よい緊張感。大会参加の醍醐味だ。
今はネットで世界各国の人といつでもどこでも対局できるが、やはり他県の強豪と直接盤を挟める喜びは格別なものがある。
「後は対局に集中してもらって大丈夫ですから」
大山杯の運営担当のT君のお父さんが、笑顔で送り出してくれた。有難い。これで心置きなく戦闘モードになれる。

戦型は私の銀冠穴熊VSノーマル三間飛車
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図の局面で熟考して▲66歩。以下△同歩▲同角でポイントを稼ぐことに成功。84の歩取りと24歩~22歩の両狙いが生じている。さらに6筋の歩が切れて歩を手持ちにする事は見た目以上に大きい。
以下、端から逆襲して優勢へ。しかし、粘り強い対応に手を焼き、迎えたのがこの局面。
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△62金引きと守られて、ここでどうするか。
最後の長考に入る。
直観は、▲72成香と銀を取る手だが味消しと判断。▲74歩も急所から外れている気がする…
優勢だが決め手が見えず焦りを感じていたところに、▲63歩が閃いた。これだ!!
再度読んでから着手。が、これがとんでもない大悪手で優勢がふいに。ノータイムで△同銀と取られて金銀の強力なバリケードができてしまった。
あれσ( ̄∇ ̄;)?あれれσ( ̄∇ ̄;)?
ここで持ち時間を使いきり秒読みへ。
一転大ピンチに。残り1秒まで考えて▲23歩と逆サイドにあやを求める。
△31角と辛抱されたら大変だったが、△28飛車だったので、▲39馬~▲17馬の筋で再逆転に成功。
最後も僅かに残していたようで、ツキがあった。
対局後に話を伺うと、富山県から5時間!かけて、仲間の方と来られたらしい。
「いい大会と聞いて、1度ぜひ来てみたくて…」
と、嬉しそうに話す姿を見て、私もなんだか嬉しくなった。ぜひまたいらしてください。

予選2局目はK君と。隣で気迫溢れる指し回しで遠征組の強豪を撃破。厳しい勝負になることを覚悟した。
私のノーマル四間にK君が工夫の仕掛けを見せて、迎えたのがこの局面。今、▲77同桂馬と角を取り返した局面だ。
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まあ、良くもなく悪くもなく。なんとかなるっしょ、たぶん。あきれるほど緩ーい形勢判断である笑
そんな私を尻目にK君は大長考。
いい時間の使い方だなと思った。
待つこと約10分。駒音高く△64角。
これは…!容易ならざる局面に思わず身を乗りだす。
扇子をゆっくり開閉しながら読みふける。今度はこっちが長考する番か…。
直観は▲46角の合わせで角を消したいのだが、46同銀と取り返した形が陣形が弱体化する上に、飛車のひもが外れるのが不満である。何より46の地点には銀ではなく、角を設置したいのだ。
次に考えたのが▲48銀。側面を堅めながら、46の空間を残しつつ戦おうという手だ。あくまでも46には角を打ちたい。それがこちらの大主張である。
が、これも見送った。△64角があまりに不気味に感じたからだ。これでまた読みの振り出しに戻った。考慮時間が10分を越えていよいよ決断を迫られた。私の答えは▲85桂馬。第3の手を選択。桂馬を交換して手を渡す狙いである。
以下、△同桂馬▲同歩△同飛車▲86歩△同角▲88飛車△84歩▲46角
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▲86歩~▲88飛車が軽い捌き。
そして待望の▲46角が実現。この角を打ちたいがための苦労が全て報われた。
これにて優勢を確信。以下は▲25歩からの玉頭攻めで、なんとか逃げきる事ができた。

2連勝で予選通過。そして抽選の結果は2日目進出、即ちベスト16入りをかけた大一番となった。
果たしてその相手とは…

大山杯・アマ王将南東北予選①

「まじか…(´・ω・`)
スマホの画面を見ながら、思わずため息が出た。
昨年度準優勝「天下一のラスボス」ことくぼさんからの返信は今年は不参加です。すみません、とのことだった。
1年ぶりに再会できることを楽しみにしていたのだが…くぼさんとのリアル対局は来年への持ち越しとなった。

大会前日。仕事の都合もつき、大会に参加できることが確定した。さっそく師匠のH先生に電話をする。
「おお、そうか。それは良かった。でも負けたら運営ね」
笑いながらなぜか楽しそうな師匠。
明日は8時半集合だから、の一言共に電話が切れた。
…負けなくても朝から運営じゃないすかσ( ̄∇ ̄;)
苦笑いしながらスマホを見つめる私なのだった。

大会当日。8時半からミーティング開始。私は大山杯の県内参加選手の受け付けを担当。久々に仲間の顔を見て安堵に包まれる。
「今日は出ないの?」
「これが終わったら選手に変身します」
何度かこのやり取りがあり、ニヤリ(* ̄ー ̄)
総参加者数83名。県外からの参加者が50名超と激戦を予感させた。

開会式前。掲示板に組み合わせを張り出していると、「たけださんですよね…?」
続いた言葉は、
「いつもブログ楽しみに読んでます」
なんともありがたいことに、読者の方に声をかけていただいた。さらに久々に再会したブログでもお馴染みのO君や、T兄弟のお父さん他、ブログについてありがたいお言葉を頂戴する。
も、もう少しこまめに更新しようσ( ̄∇ ̄;)と心の中でゆるい?決心をした笑

そして開会式。審判長には木村一基先生、副審判長に本田小百合先生の豪華なお二人。木村先生は相変わらずダンディで男前。本田先生は大変お美しい。

さて、開会式が終わり組み合わせが掲示板に張り出され、選手の名前がコールされ始めた。
私は予選1組。
昨年の中学選抜県代表のK君、他に遠征組の方が2人。
私の初戦はなんと富山県!から参加の方。その情熱には本当に頭が下がる。
間違いなく強敵だな…私はとにかく初戦が重要と思っているので、最初から全開でいく腹積もりだ。
本田先生の号令で、静かに、ゆっくりと、盤上に開戦の狼煙があがった。

超久々

お久しぶりですσ( ̄∇ ̄;)
毎回この始まりかたのような気がするのは気のせい…ではないか笑

二千局盤来と大山杯・天童市民将棋大会が終わり
ホッと一息。
来月は「将棋の日」のイベントがあるので、運営で参加予定です。
気づいたらあっという間に年末に突入しそうな予感…

昼休みにあべしんブログを一気読み。やっぱり面白い!それにしても、1つの記事を書くのに恐ろしく時間がかかっているのは間違いない。えらいなぁ。
で、最後まで読み進めていくと、回り道ブログも超久々に更新あるかも!との文が。

というわけで、今週はブログ週間!?
「どうせ書く書く詐欺だろ~(* ̄ー ̄)」
と、冷ややかな声が聞こえてきそうだが…笑
大山杯に参加した時に、いろんな方からブログに関して声をかけていただきました。
いつも読んでます!や、更新まだですか?等。ありがとうございますm(__)m
なので、まあ、うん、なんとか地道に書きます←既に弱気だなおい笑

先崎先生のこと

私は先崎先生の文章が大好きである。

将棋世界に連載されていた頃は、毎月楽しみでたまらなかった。夢中でページを手繰った事が懐かしい。

その先崎先生の新刊が「うつ病九段」である。

amazonの評価も高く、即日購入した。

だが、私は、まだ最後まで読めていない。

読んでは閉じ、読んでは閉じの繰り返しである。

今は25ページで止まったままだ。

先崎学が将棋を指せないなんて・・・・・・」

うつ病九段 先崎学著 25ページより引用

奥様が泣き崩れたというシーンが切なく胸に刺さった。

あの先崎先生が・・・私も痛切な気持ちだった。

だが、先崎先生はその後、見事に病魔を克服し対局に復帰された。

本当に喜ばしい。これからのご活躍を心より祈念致します。

 

そういえば・・・このブログを綴りながら先崎先生との思い出が甦ってきた。なんと今から20年!も前の出来事である。

 

前日夜。いよいよ、明日か。

布団にもぐったものの、興奮してなかなか寝付けなかった。「楽しみだなぁ・・・」

思わず呟きがもれた。局面を思案している間に眠りに落ちたようだ。

当日。早めに会場に着いたので、仲間内でワイワイと練習将棋を始めた。やっぱり将棋は楽しい。

対局は思わぬ熱戦になった。きわどい終盤。どちらが勝っているのかまるで分からない。読み耽っていると、盤側にオーラを感じた。ひっそりと横を向くと、そこにはなんと先崎先生がじっと立っておられた。私はギョッとして、思わず手が止まる。仲間に目で暗に促す。お互い、うなずきあって盤面を崩そうとしたその時。

「なんでやめちゃうの。一番いいとこじゃない」

先崎先生は笑顔だった。対局再開。だが、私は緊張から指し手が乱れて敗れた。感想戦には先崎先生も加わってくださり、こちらにも勝機があった事が判明した。

対局には敗れたが、私は嬉しかった。

「先崎先生、あの・・・」

対局後、私は逡巡したが思いきって尋ねてみた。

「あの連載って全部実話なんですか?」

すると、先崎先生は急に笑い出してまた笑顔になった。

局面の質問と思いきや、まさかの問に虚をつかれたのかもしれない。

「ああ、あれね。フフ、どうだろうね」

煙に巻かれてしまった。気になるんだけどなぁ。

心で呟きながら、指導対局の準備に向かった。

先崎先生の多面指し。手合いは飛車香落ちだ。

私は、右四間飛車定跡を採用。優勢になり、終盤に突入した。形勢に私は自信を持っていた。

だが、妙に玉が寄らないのだ。おかしい・・・パンチは当たっているはずなのに。私は焦りからミスを連発。とうとう逆転負けを喫した。

投了直後。先崎先生の第一声が弾んだ。

「僕のくそ粘りにあっちゃいましたね」

くそ粘りって・・・お互い思わず笑顔になる。

感想戦が終わった後、時間があったのでなんともう一番教えていただけることになった。私の心情を汲み取ってくれたのだろうか。これは先崎先生の提案だった。

手合いはまたしても飛車香落ち。今度こそは!自然と駒音も高くなる。それに呼応するかのように先崎先生もビシビシと応戦。対局はまたしても私が優勢になり終盤に突入。

しかし、先崎先生の玉が今度は空中遊泳をはじめた。のらりくらり。私のパンチをギリギリでかわしながら、中段を彷徨う。それを懸命に追う私。自玉にも危険が迫ってきた。果たしてどちらの切っ先が先に届くのか。心臓の鼓動がどんどん早くなる。だが、先に詰まされたのは私の玉だった。悔しさを押し殺して投了。思わず天を仰いだ。信じられない玉の生命力に驚きを隠せない。そして先崎先生の第一声は「また僕のくそ粘りにあっちゃいましたね」

将棋が楽しくてたまらない。そういう笑顔だった。

今度は明快にこちらに勝ちがあったらしい。負けたけど、本当に面白かったなぁ。まじで。高揚、悔しさ、満足感。

様々な感情が入り乱れながら一礼をして盤を離れた。

プロってまじすげー。まだ残りの対局に奔走する先崎先生を見ながら純粋な感情がとめどなくわいてくるのだった。

 

今日はなんだか25ページから先に進めそうな気がする。

読もう、うつ病九段。

 

 

 

 

 

光陰矢のごとし

お久しぶりです。
最近の更新頻度が月1になってるぞ、ハハ笑
今日で8月が終わってしまう…なんでだろう汗?
愛犬と一緒にグータラ寝そべってたら夏が終わってしまった笑
それにしても月日が流れるのが猛烈に早い…

Twitterは新アカウント作って移行しよう!と思って消したけど、また明日、また明日の繰り返しで結局実現せず←新アカウント作ってから消せよ!という最もな突っ込みが聞こえてきたぞ笑
とりあえずまた一時的に復活しております。
段取り悪し笑

というわけで今回は生存報告のみです。
あべしんブログに生存不明みたいに書かれてたからね。同じ釜の飯を食ったのになんて奴だ全く笑
あべしん君、ちゃんと生きてるぞ~σ( ̄∇ ̄;)

いやあ、久々だと全く筆が走らないぞ。
また定期的に更新…しなさそうな気しかしない笑い